東大の授業日程の学部・研究科間比較

 授業日程関連の記事第2弾です。1年前の記事では東大教養学部の授業日程の年度ごとの変化をまとめましたが、今回は、2023年度の東大の授業日程を学部ごとに比較していきます。東大には10の学部と15の研究科等がありますが、それぞれが独自に授業日程を定めています。特に学部については、全ての学部が相異なっていて、日程が全く同じ学部はありません。なお、全学部で授業日程を統一している大学も多く、このような大学は珍しいようです。

 

何に注目すべきか

 学部ごとに授業日程に細かい違いはありますが、大部分は似通っています。というのも、大学が標準授業日程を定めていて、各学部・研究科はそれを元に授業日程を組んでいます。そして、曜日ごとに行うべき授業の回数は、週1コマの授業の場合セメスター科目は13回、ターム科目は7回と決まっていて、授業期間内の平日が理由もなく休みになることは普通はありません。それでは、違いはどこに現れるのでしょうか。まずは補講や定期試験です。これらの日数や位置は学部ごとに大きく異なっています。次は振替授業や祝休日利用日の入れ方です。平日に曜日ごとに必要な回数の授業を入れていくと、祝日などが原因で、最終回の日付が曜日ごとに大きくずれてしまうことがあります。このような場合、他の曜日の授業を行うことや祝日に授業を行うことで調整を行いますが、この調整の方法は学部ごとに異なっています。また、五月祭や駒場祭関連の休日の数も学部によって異なっています。

 

比較のための表

 それでは、先程述べた注目点をまとめた表が以下になります。基本的には、各学部などのホームページから探すか、「東大 〇学部 授業日程」で検索して調べました。学部など全体として公開している情報なので、実際は学科や各教員の都合などでこれとは異なる日程で実施された可能性があることに注意が必要です。なお、医学部、医学系研究科、情報学環・学際情報学府については定期試験等の詳細が分からなかったため、令和5(2023)年度 学事暦について | 東京大学(近いうちに2024年度以降になりそうですが)に掲載されている各タームの授業開始、終了日だけを載せました。

Sセメスターの授業日程の比較

Aセメスターの授業日程の比較

主な日数の比較

 まず表の見方を説明します。「通常授業」の欄では、補講と定期試験以外の通常授業が行われる最初と最後の日を示しています。通常授業や定期試験の期間と下に書かれた補講が重なっている場合、補講が優先され通常授業は行われないことを示しています。また、通常授業の期間内の土日や祝日は、下の「祝休日利用」に書かれている日以外は授業は行われません。

 「振替授業」の欄では、例えば月曜日に金曜日の授業を行う場合、「(月→金)」と表記しています。また、区切りが不明な部分は罫線を入れていません。薬学部に関しては元からターム科目しかないため、「セメスター・ターム」と「ターム科目のみ」の間に区切りを入れていません。Wタームは集中講義のみなので、定期試験や補講の期間は分けられていません。また、学部・研究科についてはほぼ同じものは同じ列にまとめ、その上でなるべく日程が似ている学部が隣同士に来るように並べました。これからの説明では、日程が同じ学部・研究科はまとめて学部名だけで呼ぶことがあります。例えば、教養学部・総合文化研究科を総称して「教養」と表記します。

 日数をまとめた表では、「定期試験のみが行われる日数」が長いほど長期休みが短い傾向があります。なお、長期休みの日数も載せることを検討しましたが、ガイダンスや最終日の直後に土日が来る場合などの扱いが面倒なので載せていません。

 

要素ごとの比較

 まず、定期試験期間について、授業期間と重なっている学部とそうでない学部があります。文・新領域・教育・教育学・農は恐らくターム科目は各曜日の授業最終回、セメスター科目はS2タームあるいはA2タームの最終週(第7回)と同じ日に定期試験が行われています。(セメスター科目の授業は全13回なので、ターム科目第6回がセメスター科目最終回と同じ日になる)これらの学部は、定期試験を行わない科目や週2コマ以上のターム科目は最終週にも通常授業を行っている場合があり、通常授業と定期試験の期間を分けにくいです。理学部(数学科以外)は通常授業最終回に定期試験が行われる場合もありますが、授業日程に「補講(試験)期間」という項目があり、この期間に試験が行われる場合もあるようです。一方、数学科・薬・経済・法は通常授業と定期試験の期間が完全に独立しています。教養と工もセメスター科目同士、ターム科目同士では独立していますが、ターム科目の通常授業とセメスター科目の定期試験が重なることがあります。

 補講日については、定期試験の前に設定される学部が多いですが、定期試験の後にも設定される学部があります。通常授業と定期試験の期間の区別が明確でない理(数学科以外)・新領域・教育・農は、定期試験の後にも補講日が設定されています。補講日の日数も学部・研究科によって様々で、薬学系研究科・公共政策大学院には補講日が存在しません。なお、このように定期試験期間や補講日に違いはあっても、各タームの授業開始日は標準日程と同じ学部が多くなっています。

 祝休日利用日についてタームごとに見ていきます。S1タームには定期試験予備日が存在する教養・経済のみ、それが祝休日利用日となっています。S2タームにはそもそも祝日がターム末の7/17(海の日)しかないからか、祝休日利用日が存在する学部・研究科は確認できなかったです。A1タームは、10/9(スポーツの日)と11/3(文化の日)は標準授業日程を含む一部の学部・研究科が授業を行っています。10/9(月)に関しては、今年は多くの学部で授業が火曜日に始まるので、月曜日だけ第1回が遅くなるのを防ぐためでしょう。また、11/3(金)に授業を行わない場合、11/21(火)を金曜授業にしている学部が多いです。この他、S1と同様、教養と経済が定期試験予備日を土曜日に設定しています。A2タームは、S1やA1と異なり教養と数学科が土曜日に定期試験予備日を設定しています。なお、定期試験期間の長さなどと異なり、祝休日利用日の日数は年度によって変動するので、学部選びの参考にはできないと思います。

 五月祭・駒場祭関連の休講について見ていきます。五月祭前日の5/12PMは全ての学部で休止となりますが、一部研究科は授業が行われます。一方、五月祭翌日に授業が休止される学部・研究科は存在しません。今年の駒場祭前日は11/23(木)と元から祝日ですが、駒場祭1日目の11/24は法学部と、学部とは独立した日程を設定している研究科は授業が行われます。これらに加え、駒場祭翌日の11/27は工・理(数学科以外)・薬も午前から授業が行われます。なお、薬・経済は午前だけ、午後だけで授業が休止されることはなく、休止になる場合全日が休止となります。

 なお、多くの学部・研究科は授業日程のpdfに、曜日を縦軸に回数を横軸にとって授業日を示す表が掲載されています。薬・法・公共政策は一般的なカレンダー上で、日付の下に回数などが書き込まれています。新領域・農・経済は「定期試験:〇月〇日~〇月〇日」などの項目が箇条書きされているだけでした。なお、東大以外の大学では、最初に述べたような表を採用している大学は少なく、後者2つのカレンダー型や箇条書き型が多いようです。

 

学部ごとの特徴

 学部ごとに、セメスターの大まかな流れと、その他の特徴を見ていきます。S1ターム、A1タームを総称して「1ターム」と表記します。(2タームも同様)

教養学部・総合文化研究科

 流れ:セメスター科目第1~7回、1ターム科目通常授業・補講→1ターム科目定期試験→定期試験予備日→セメスター科目第8~13回、2ターム科目第1~6回・補講→セメスター科目定期試験・2ターム科目第7回→セメスター科目定期試験・2ターム科目定期試験(→専門科目試験)→定期試験予備日

 ここの特徴は、定期試験の日程が科目によって様々であることです。特にセメスター科目の場合、必修科目や複数の教員で試験日を統一する科目は、ターム科目の授業が終わった後に試験が行われますが、その他のセメスター科目はターム科目第7回と同じ日に、通常授業と同じ曜限に行われます。また、「繰り上げ試験」として、授業最終日(ターム科目第6回と同じ日)に試験が行われる場合もあります。これは、前期教養は科目数・学生数が多く、定期試験では通常より間隔を空けて座る必要があるので、全ての試験を1週間で行うことが困難だからだと考えられます。また、2年生の専門科目は前期課程の科目より後に試験が行われるのも特徴的です。

 

工学部・工学系研究科・情報理工学系研究科

 流れ:セメスター科目第1~7回、1ターム科目通常授業・補講→1ターム科目定期試験→セメスター科目第8~13回、2ターム科目第1~6回・補講→セメスター科目定期試験・2ターム科目第7回→セメスター科目定期試験予備日・2ターム科目定期試験→全科目定期試験予備日(Sセメスターのみ)

 ここは教養学部・総合文化研究科に最も似ている学部です。通常授業と補講日に関しては、A1ターム以外全く同じです。A1タームは、10/9(スポーツの日)に授業がない代わりに駒場祭翌日に授業があります。流れとして異なるのは下線部のみで、セメスター科目の定期試験予備日とターム科目の定期試験が重なっています。このような学部・研究科はここだけです。

 

文学部・人文社会系研究科

 流れ:セメスター科目第1~7回、1ターム科目通常授業(最終回定期試験)・補講→セメスター科目第8~13回、2ターム科目第1~6回・補講→セメスター科目定期試験・2ターム科目定期試験

ここからはターム科目の定期試験が授業最終回に行われる学部が続きます。ここの授業日程には、S2,A2ターム科目の授業日が各曜日6回しか掲載されていません。定期試験期間が1週間(5日)あるので、それを授業として扱えば授業回数は足りるのですが、定期試験を行わない科目はないのでしょうか。また、補講日がSセメスターは7.5日、Aセメスターは2.5日と偏っています。そのため、最低限必要な補講日は各ターム1日だけで、その他は日数の調整や集中講義のために入れられていると考えられます。また、「大学院入試・学士入試準備」のための独自の休日が存在します。

 

理学部(数学科以外)・理学系研究科

 流れ:セメスター科目第1~7回、1ターム科目授業(最終回定期試験?)→「補講(試験)期間」→セメスター科目第8~14回(最終回定期試験?)、2ターム科目授業(最終回定期試験?)→「補講(試験)期間」

 ここだけは何故か授業日の表にセメスター科目が第14回まで掲載されています。表には「授業13回+試験1回」と書かれているので、定期試験を第14回と呼んでいるのでしょう。また、ターム科目の表には「授業6.5回+試験0.5回」と書かれています。週1コマのターム科目もあるようなので、授業の後半だけ試験を行うということでしょうか?しかし、これとは別の期間に、「補講(試験)期間」と書かれた期間もあるので、そこで試験が行われることもあると考えられます。補講と定期試験が分かれていないのはここだけです。また、理学部交歓会のための独自の授業休止があります。

 

理学部(数学科)・数理科学研究科

 流れ:通常授業・補講→補講→定期試験→定期試験予備日

 これらは駒場にあるためか、理学部の他の学科とは異なり基本的には教養学部に合わせた日程になっています。しかし、理学部交歓会の日は午後授業休止になるので、その点は教養学部と異なっています。さらに、ここにはターム科目が存在しないため、教養学部がS1,A1ターム科目の定期試験を行っている間はただの休みになってしまっています。

 

新領域創成科学研究科

 流れ:セメスター科目第1~7回、1ターム科目通常授業(最終回定期試験)・補講→セメスター科目第8~13回、2ターム科目第1~6回→セメスター科目定期試験・2ターム科目定期試験(科目によっては第7回?)→補講

 

 この研究科は柏にあるため、五月祭や駒場祭関連の授業休止がありません。その代わり、Aセメスターの授業開始が10/5と他の学部・研究科より2日遅く、冬季休業が12/27~1/4と他より2日長くなっています。しかし、その点を除くと授業日程は文・理・教育などと似ています。各タームと補講期間、試験期間しか掲載されていないので、通常授業の期間は授業回数などから推測した物です。特にS2,A2ターム科目については、文学部のように通常授業は必ず6回なのか、理学部のように第7回が定期試験期間中に行われる科目もあるのか分かりません。ここも文学部と同様、補講日がSセメスターは8日、Aセメスターは2日と偏っています。

 

教育学部

 流れ:セメスター科目第1~7回、1ターム科目通常授業(最終回定期試験)・補講→セメスター科目第8~13回、2ターム科目第1~6回→セメスター科目定期試験・2ターム科目第7回・定期試験・補講

 教育学部Wタームが標準日程通りに行われ、最も長い学部の一つです。しかし、夏休み中にも約1か月の集中講義期間があり、そこで開講される科目も多いため、WタームはA2タームの集中講義期間ともいえます。また、集中講義を含むとはいえ補講期間が最も長いです。また、ターム科目はほとんどが週2コマなので、最終週の1コマ目は通常授業、2コマ目は定期試験となっています。

 

教育学研究科

 流れ:教育学部と同じ

 授業日程は学部とほぼ同じですが、Wタームが存在しません。また、大学経営・政策コースの授業だけは土曜日に行われるため、表内の期間が一部異なっています。

 

農学部・農学生命科学研究科

 流れ:S1ターム科目通常授業(最終回定期試験)・補講→SP(サマープログラム)科目→Aセメスター科目第1~7回・A1ターム科目通常授業(最終回定期試験)・補講→Aセメスター科目第8~14回(最終回定期試験)、A2ターム科目通常授業(最終回定期試験)・補講→Wターム科目

 S2タームが存在しないため名目上夏休みが4か月程度あることで有名な農学部です。しかし実際にはS2タームの期間にSP科目として多くの集中講義が開講されているほか、東京大学授業カタログによれば、曜限の定められた通常授業も開講されていて、S1とS2にまたがる科目も存在します。夏休みがそこまで長い人は居たとしても一部だけだと思われます。ここも新領域と同じく通常授業だけの期間は掲載されていなかったので推測しました。また、授業日程には書かれていませんが、10/9(スポーツの日)を休日にすると月曜日の授業回数が足りなくなってしまうので、その日は授業が行われていると推測されます。なお、2020年度の授業日程には曜日を縦軸に、回数を横軸に取った表が掲載されていて、S1,S2,A1,A2のターム科目は第7回まで、Aセメスター科目は第14回まで載っていて、欄外に「定期試験は授業最終日」と書かれています。

 

薬学部

 流れ:1ターム科目通常授業(7回)→予備日(補講)→1ターム科目定期試験→2ターム科目通常授業(7回)→予備日(補講)→2ターム科目定期試験(A2のみ予備日後に行われる通常授業が存在)

 ここからは定期試験期間が独立している学部・研究科が続きます。ここは全ての科目がターム科目のため、1タームと2タームの流れが同じです。定期試験期間が各ターム2~4日と、学部では最も短いのが特徴です。これは、3年生以降午後は実習や特別講義のみで、座学(?)は1日1コマだけだからだと考えられます。なお、A2だけは試験期間が9日間と長いのですが、これは前期課程扱いである2年生の専門科目試験の期間が含まれていて、2年生で単位を落とした場合3年生もこの試験を受けることになるため掲載されていると考えられます。また、4S2以降は授業は実習だけとなり、日程表通りではなくなります。なお、「予備日」という日が存在するのですが、定期試験より前にあるので、定期試験予備日ではなく補講日のことだと考えられます。

 

薬学系研究科

 流れ:通常授業のみ?

 ほとんどの研究科は、対応する学部があればそれとほぼ同じ授業日程を採用しますが、薬学部と薬学系研究科の授業日程は大きく異なります。こちらは全ての科目がセメスター科目で、補講期間や定期試験期間も存在しません。そもそも大学院は研究や集中講義が中心で、時間割表の枠に入る科目が週3日、1日1~2コマしかなく、教員個人の都合が反映されているであろう理由不明の休講日も存在します。このような小規模な研究科は日程を比較する意味があまりないようにも思えます。

 

経済学部・経済学研究科

 流れ:セメスター科目第1~6回・1ターム科目通常授業(6回)・補講→定期試験→セメスター科目第7~12回・2ターム科目通常授業(6回)・補講→定期試験

 ここもターム科目が多く、S1,A1タームの試験期間が5日間と多く確保されているのが特徴です。授業日程には「授業」と「試験」しか掲載されていないのですが、授業の日数を数えると5の倍数にならないので、恐らく通常授業は各曜日6回ずつで、余った分は補講日であると考えられます。「試験期間に授業(補講)は行わない」と書かれているので、裏を返せば授業期間には補講が含まれていると解釈できます。そのため、他の学部では2ターム科目はセメスター科目の第8~13回と重なっていますが、ここは第7~12回と重なっていると考えられます。そして、セメスター科目で必要な授業回数は13回とされていますが、定期試験もこの13回に含めていると考えられます。その他、11/21(火)に理由不明の授業休止があり、このためA1の火曜日の定期試験が他の曜日より1週間後になっています。大学院の授業日程(45ページあるpdfの一部)には、「教養前期の通常授業日のため定期試験を行わない」と書かれていますが、前後の定期試験日も前期教養の通常授業日のため、理由になっていません。また、定期試験予備日の一部が日曜日にあり、日曜日に試験が行われる可能性があるのもここが唯一です。

 

法学部・法学政治学研究科

 流れ:セメスター科目通常授業・補講→定期試験

 大学院を除けば、法学部はターム科目が存在しない唯一の「学部」です。(数学科はあくまでも学部の一部なので) 令和5(2023)年度 学事暦について | 東京大学ではタームごとの期間が定められているのでそれを表に載せましたが、S1,A1タームの間に第8回以降の授業が行われる曜日もあります。また、期末試験期間が10日以上あり非常に長いのが特徴です。これは、定期試験は1コマ120分で、通常と異なる1日3コマの時間割の中で行われるからだと考えられます。また、前にも述べましたが駒場祭当日に授業を行うのも学部ではここだけです。

 

公共政策大学院

 流れ:セメスター科目第1~7回(一部の曜日は第8・9回まで)・1ターム科目授業→セメスター科目の残り・2ターム科目

 セメスター科目は法学部と同じ日に行われますが、こちらはターム科目が存在し、法学部の日程にターム科目を付け加えたような日程表です。全ての曜日のS1,A1ターム科目が終了するまでS2,A2ターム科目の授業を開始できないため、セメスター科目のみが行われる期間が存在します。

 

医学部・医学系研究科・情報学環・学際情報学府

 定期試験等の詳細な授業日程についての情報が得られなかった学部たちです。各タームの期間も、標準授業日程とほぼ同じです。医学部健康総合科学科は時間割や授業日程を公開していますが、学年によって異なるようなので表には載せていません。また、医学部医学科は全ての科目が集中講義のため、他の学部と比較することはできないと考えられます。

 ところで標準授業日程では、通常授業と補講と定期試験の区別はされていません。曜日ごとに必要な回数は確保されているので振替授業は要らないのですが、ほとんどの学部で授業休止になっている五月祭前日に授業が入っています。タームごとの授業日数はS1,S2,A1,A2,Wの順に39日、39日、39日、38日、20日であり、どのような根拠でこの日数が定められたのか分かりません。このように、自由度は高いがそのままでは使いにくい日程のため、学部ごとに日程が多様化してしまっているのだと思われます。

 

まとめ

 前回と異なり同じ年度の中で授業日程を比較したので、背景にある考え方をより明確に知ることができました。ターム制科目の割合や全体の科目数など、学部ごとの授業形態の違いによって、授業日程の違いが生まれていて、統一するのは難しいことが分かりました。しかし、単位認定に必要な授業時間数に定期試験が含まれるかどうかは、大学本部が明確にすべきだと思います。

 授業日程を比較する表も増築を繰り返しかなり大きくなってしまい、この記事も異様に長くなってしまいました。もはやブログ記事ではなくレポートや論文にして何らかの授業の単位にしたいです。東大の授業日程はまさに沼でした。