第17回東方project人気投票の居住地域の集計結果について

 お久しぶりです。書く気力が起きないまま第17回東方Project人気投票の詳細結果発表から2か月近く、投票実施からは半年近く経ってしまいましたが、結果の分析について記事を書いていきます。人妖部門、音楽部門についてはすでにある程度の分析はしていますが、記事を書くのは分量が多く大変そうなので、アンケート部門の「お住まいの地域」について記事を書いていきます。1回の記事でまとまる内容ですし、他に似たような記事を書く人も少なそうなのでコスパが良い(?)と判断しました。

 

 「お住まいの地域」についての集計結果を見ていくと、例えば日本国内の投票者の中では南関東に住んでいる人が最も多く、逆に北陸に住んでいる人が最も少ない、などのことが分かります。確かに地域によって回答者の人数は大きく異なりますが、そもそも南関東は人口が多いのでそれは自然なことです。人口が多い地域ほど回答者が多いのであれば、大きな地域の偏りはないともいえる。地域ごとの回答者数とその割合だけでは、何となく面白みに欠けるデータとなってしまっています。そんな時は、回答者数の人口に対する割合を地域ごとに求めることが必要でしょう。百分率だと数字が小さくなりすぎるので、最近よく見聞きするようになった「10万人当たりの人数」で比較します。人口は、令和2年国勢調査による都道府県別人口*1から対象都道府県の人口を足し合わせて求めます。

 

結果がこちらです。

 

 

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 意外なことに、10万人当たりの回答者数は北海道が最も多いことが分かりました。東方聖地が少ない場所なので、1位になるのはちょっと不思議です。寒いのでインドア派が多く東方好きも多いのだろうか?あるいはアンケートの一番上の選択肢なので間違って選ぶ人が多いからなのかもしれません。その次に多いのが南関東なのは納得です。関東は例大祭の会場が近く、同人ショップなども多いので東方への関心が高まりやすいのでしょう。また、規模の大きな学校が多いので、知り合いから東方を知ることも多いのでしょう。
 一方、最も少ないのは九州南部(沖縄含む)でした。大都市から離れているとはいえ、九州北部や四国と比べても特に少ないのは謎です。偏見ですが南の方の人は陽気な人が多くオタクが少ないからなのか?

 全体的には、「東方」という作品名にふさわしく、東に行くほど人口当たりの回答者が多いことが分かります。北海道と九州南部では10万人当たりの回答者数に2倍以上の違いがあるので、地域による偏りはそれなりにあると言えるでしょう。今回の統計では年齢や性別は考慮していませんが、それらの偏りだけではこのような差は生まれないでしょう。

 また、上の表には書いていませんが日本国外からの回答数が合計2246件あります。表に使った人口のデータと同じ令和2年10月1日時点での海外在留邦人数は1357724人*2 なので、日本国外からの投票者が全て日本人とすると10万人当たりの回答者数は165.424人と日本国内のそれより遥かに大きくなってしまいます。海外に住む日本人に異常に東方が人気、ということは考えにくいので日本国外からの投票の多くは外国人でしょう。東方人気投票のサイトは日本語版しかありませんがgoogle翻訳などを使って投票している外国人がそれだけ多いのでしょう。また、そもそも地域を回答している人は人妖部門の4分の1程度しかいないので、日本に住んでいる人は地域を回答する人が少なく、国外に住んでいる人は自分のような人は珍しいと思い地域を回答する人の割合が多い、ということなのかもしれません。

 今回はアンケート部門の居住地域についての結果から様々なことを考察していきました。ここの回答者数と他の部門の投票者数や東方ファンの人数が比例するとは限りませんが、それがまた面白いところでもあります。最後まで読んでいただきありがとうございました。